1 - 楕円型偏微分方程式 (Elliptic PDE)

双曲型PDEが時間発展する現象を記述するのに対し,楕円型偏微分方程式は性質が全く異なります.その対比を意識することで理解が深まります.


楕円型PDEの核心:定常状態と平衡 🧘

楕円型PDEは,定常状態 (steady-state)平衡 (equilibrium) を記述する方程式です.

双曲型(Hyperbolic)との対比

双曲型が「波の伝播」のように時間と共に変化し,情報が伝わっていく様子を描いたのに対し,楕円型は**時間が十分に経過し,全ての変化が収まった後の「最終的な落ち着いた状態」**を描きます.そのため,楕円型PDEには時間変数 $t$ が含まれないことが多いです.

イメージ:

  • 双曲型: 池に石を投げた後の,波紋が広がっていく「動画」.
  • 楕円型: 針金の枠に張られた石鹸膜が,振動を終えて静止したときの「最終的な形」.あるいは,金属板のフチの温度を固定したとき,十分に時間が経った後の「安定した温度分布」.

代表例:ラプラス方程式

楕円型PDEの最も重要で代表的な例が ラプラス方程式 (Laplace’s Equation) です.2次元の場合は以下のように書かれます.

$$ \nabla^2 u = \frac{\partial^2 u}{\partial x^2} + \frac{\partial^2 u}{\partial y^2} = 0 $$

この方程式を満たす関数 $u(x,y)$ は 調和関数 (harmonic function) と呼ばれ,以下のような様々な物理現象の定常状態を表します.

  • 熱伝導: 物体内の定常的な温度分布.
  • 電磁気学: 電荷のない空間における静電ポテンシャル.
  • 流体力学: 非圧縮・非粘性流体の速度ポテンシャル.
  • 膜の変形: 伸び縮みしない膜が,縁に沿って固定されたときの平衡状態の高さ.

楕円型PDEの重要な性質 🗺️

楕円型PDEには,双曲型とは全く異なる,次のような重要な性質があります.

境界値問題 (Boundary Value Problem)

時間変数がないため,「初期条件」はありません.その代わり,解は考えている領域の 境界の値 によって完全に決定されます.例えば,部屋の温度分布は,壁・床・天井の温度によって決まります.これを 境界値問題 と呼びます.

平滑化作用と平均値の性質

ラプラス方程式の解(調和関数)は,非常に「なめらか」になる性質があります.その顕著な例が 平均値の性質 です.

ある点での値は,その点を中心とする円周上の値の平均値に等しい.

このため,調和関数は領域の内部に極大値や極小値を持つことができません(最大値・最小値は必ず境界に現れる).これは,周りから平均化されるため,一箇所だけが飛び抜けて熱くなったり冷たくなったりできない,という物理的イメージと合致します.

情報伝達の無限性

境界のある一点の値を少しでも変えると,その影響は 瞬時に 領域内の全ての点に及びます.双曲型のように情報が有限の速さで伝わるのではなく,領域全体が一つのシステムとして相互に影響し合っているのが楕円型の特徴です.


具体例:矩形領域におけるラプラス方程式の解法

楕円型PDEの解法として最も標準的な 変数分離法 (Separation of Variables) を,具体的な例で見てみましょう.

問題設定

一辺が $a$,$b$ の長方形の金属板を考えます.

  • 方程式: $u_{xx} + u_{yy} = 0$
  • 境界条件:
    1. 3つの辺 ($x=0$, $x=a$, $y=0$) は温度0℃に保たれている ($u=0$).
    2. 残りの1辺 ($y=b$) だけ,$u(x,b) = f(x)$ という特定の温度分布に保たれている.

このとき,内部の定常温度分布 $u(x,y)$ はどうなるでしょうか?

変数分離法による解法

  1. 解の仮定 解が $x$ のみの関数 $X(x)$ と $y$ のみの関数 $Y(y)$ の積で書けると仮定します.

    $$ u(x,y) = X(x)Y(y) $$
  2. PDEへの代入と分離 これをラプラス方程式に代入すると,

    $$ X''(x)Y(y) + X(x)Y''(y) = 0 $$

    両辺を $X(x)Y(y)$ で割って移項すると,

    $$ \frac{X''(x)}{X(x)} = -\frac{Y''(y)}{Y(y)} $$

    左辺は $x$ のみの関数,右辺は $y$ のみの関数です.これらが常に等しくなるためには,両辺がある同じ定数に等しくなければなりません.その定数を $-\lambda$ とおきます.

  3. 2つの常微分方程式(ODE)への分解 1つのPDEが,2つの簡単なODEに分解されました.

    $$ X''(x) + \lambda X(x) = 0 $$

    $$ Y''(y) - \lambda Y(y) = 0 $$
  4. 境界条件の適用

    • $u(0,y)=0 \Rightarrow X(0)=0$
    • $u(a,y)=0 \Rightarrow X(a)=0$

    これらの境界条件を使って $X(x)$ の方程式を解くと,解はフーリエ級数でおなじみの形になります.

    $$ \lambda_n = \left(\frac{n\pi}{a}\right)^2, \quad X_n(x) = \sin\left(\frac{n\pi x}{a}\right) \quad (n=1,2,3,\dots) $$

    次に $u(x,0)=0 \Rightarrow Y(0)=0$ を使って $Y(y)$ の方程式を解くと,双曲線関数 $\sinh$ を使った解が得られます.

    $$ Y_n(y) = \sinh\left(\frac{n\pi y}{a}\right) $$
  5. 重ね合わせと最終解 得られた解を掛け合わせ,すべての可能な $n$ について足し合わせます(重ね合わせの原理).

    $$ u(x,y) = \sum_{n=1}^{\infty} c_n X_n(x)Y_n(y) = \sum_{n=1}^{\infty} c_n \sin\left(\frac{n\pi x}{a}\right)\sinh\left(\frac{n\pi y}{a}\right) $$

    最後に,残った境界条件 $u(x,b) = f(x)$ を使って係数 $c_n$ を決定します.これはまさに,関数 $f(x)$ をフーリエ正弦級数に展開する問題そのものになります.

このように,楕円型PDEの解法は,しばしばフーリエ級数展開に帰着します.


まとめ:双曲型 vs 楕円型

特徴 双曲型 (Hyperbolic) 楕円型 (Elliptic)
物理現象 波の伝播 定常状態・平衡
代表例 波動方程式 ラプラス方程式
情報の伝わり方 有限の速さで伝播 瞬時に全体へ影響
問題の種類 初期値問題 (+境界値) 境界値問題
解のイメージ 伝わっていく波形 なめらかな曲面
主な解法 ダランベールの解法 変数分離法

2 - 双曲型(Hyperbolic type) PDE

偏微分方程式(PDE),特に今学習されている双曲型(Hyperbolic type) PDEについて,一番最初の「そもそもPDEとは何か?」という部分から,解法,そしてその物理的な意味まで,順を追って丁寧に解説します.

1. そもそも偏微分方程式(PDE)とは?

まず,常微分方程式(ODE)との違いから始めましょう.

常微分方程式 (ODE): 独立変数が1つだけの微分方程式. 例:物体の運動 \(md^2x/dt^2 = F\).変数は時間\(t\)のみ.

偏微分方程式 (PDE): 独立変数が2つ以上ある微分方程式. 例:海の波の高さ \(u\).波の高さは,場所\(x\)と時間\(t\)の両方によって変わります.この\(u(x, t)\)に関する方程式がPDEです.

PDEは,物理現象,工学,金融など,時間と空間(あるいはそれ以上の変数)の中で変化する量を記述するための言語なのです.


2. なぜPDEを分類するのか? (双曲型・放物型・楕円型)

2階線形のPDEは,その性質によって大きく3種類に分類されます.

$$A u_{xx} + B u_{xy} + C u_{yy} + \cdots = 0$$

この式の係数から判別式 \(\Delta = B^2 - 4AC\) を計算し,その符号によって分類します.

  • 双曲型 (Hyperbolic, \(\Delta > 0\)):

    • 性質: 波の伝播を記述する.情報は有限の速さで伝わる.
    • 代表例: 波動方程式 \(u_{tt} - c^2 u_{xx} = 0\)
    • イメージ: 水面に石を投げた時の波紋の広がり.
  • 放物型 (Parabolic, \(\Delta = 0\)):

    • 性質: 熱や物質の拡散を記述する.情報は瞬時に(ただし非常に弱く)無限遠まで伝わり,時間と共に滑らかになっていく.
    • 代表例: 熱伝導方程式 \(u_t - k u_{xx} = 0\)
    • イメージ: 熱い鉄の棒の熱がじわじわと冷たい方へ伝わる様子.
  • 楕円型 (Elliptic, \(\Delta < 0\)):

    • 性質: 定常状態や平衡状態を記述する.時間変化を含まず,ある領域の内部の状態は,その領域の境界全体によって決まる.
    • 代表例: ラプラス方程式 \(u_{xx} + u_{yy} = 0\)
    • イメージ: ゴム膜の縁を固定したときの,膜全体のつり合いの形.

このように分類することで,方程式を見ただけで「これは波の問題だな」「これは熱の問題だな」と現象の性質を理解でき,適切な解法を選択できるようになります.


3. 双曲型PDEの解法:波動方程式とダランベールの解

ここからが本題です.双曲型PDEの最も代表的な例である,1次元波動方程式の解法を見ていきましょう.

$$\frac{\partial^2 u}{\partial t^2} = c^2 \frac{\partial^2 u}{\partial x^2}$$

ここで,\(u(x,t)\)は位置\(x\),時刻\(t\)における弦の変位などを,\(c\)は波の伝わる速さを表します.

ダランベールの解法(特性座標法)

この方程式を解くための,非常にエレガントな方法がダランベールの解法です.

ステップ1:変数変換 新しい変数(特性座標)\(\xi\) (クシー) と \(\eta\) (イータ) を導入します.

$$\begin{aligned} \xi &= x + ct \\ \eta &= x - ct \end{aligned}$$

\(\xi\)は速さ\(c\)で左に進む座標系,\(\eta\)は速さ\(c\)で右に進む座標系と解釈できます.

ステップ2:連鎖律(Chain Rule)で微分を変換 \(u\)を\(\xi\)と\(\eta\)の関数とみなし,\(\partial/\partial x\)と\(\partial/\partial t\)を\(\partial/\partial \xi\)と\(\partial/\partial \eta\)で書き直します. (計算は少し複雑ですが,結果は以下のようになります)

$$\frac{\partial^2}{\partial t^2} - c^2 \frac{\partial^2}{\partial x^2} \quad \longrightarrow \quad -4c^2 \frac{\partial^2}{\partial \xi \partial \eta}$$

すると,元の複雑な波動方程式は,信じられないほど簡単な形になります.

$$-4c^2 \frac{\partial^2 u}{\partial \xi \partial \eta} = 0 \quad \Rightarrow \quad \frac{\partial^2 u}{\partial \xi \partial \eta} = 0$$

ステップ3:積分して解を求める この簡単な式を積分していきます. まず\(\eta\)で積分する:\(\frac{\partial u}{\partial \xi} = \phi(\xi)\) (\(\phi(\xi)\)は\(\xi\)だけの任意の関数) 次に\(\xi\)で積分する:\(u(\xi, \eta) = \int \phi(\xi)d\xi + G(\eta)\) \(\int \phi(\xi)d\xi\)も\(\xi\)だけの任意の関数なので,これを\(F(\xi)\)と書き直すと,

$$u(\xi, \eta) = F(\xi) + G(\eta)$$

ステップ4:元の変数に戻す 最後に,\(\xi=x+ct\)と\(\eta=x-ct\)を代入して,元の\(x, t\)の世界に戻します.

$$u(x,t) = F(x+ct) + G(x-ct)$$

これが波動方程式の一般解で,ダランベールの解と呼ばれます.


4. ダランベールの解の物理的意味

この解 \(u(x,t) = F(x+ct) + G(x-ct)\) は,非常に明快な物理的意味を持っています.

  • \(G(x-ct)\): \(t=0\)のときの波の形が\(G(x)\)で,それが形を変えずに速さ\(c\)で右方向へ進んでいく波を表します.
  • \(F(x+ct)\): \(t=0\)のときの波の形が\(F(x)\)で,それが形を変えずに速さ\(c\)で左方向へ進んでいく波を表します.

つまり,双曲型PDE(波動方程式)の解は,**互いに逆方向に進む2つの波の重ね合わせ(足し算)**で表現できる,ということを示しています.


5. 具体例:弦を弾く問題

無限に長い弦を考え,時刻\(t=0\)で以下のような初期状態を与えます.

  • 初期位置: \(u(x,0) = f(x)\) (弦の最初の形)
  • 初期速度: \(u_t(x,0) = g(x)\) (弦の各点の最初の速度)

この初期条件をダランベールの解に適用すると,\(F\)と\(G\)は初期条件\(f, g\)を使って書き表せ,最終的に以下の解が得られます.

$$u(x,t) = \frac{1}{2}\left[ f(x+ct) + f(x-ct) \right] + \frac{1}{2c}\int_{x-ct}^{x+ct} g(s)ds$$

これが初期値問題の完全な解です.

例:弦をそっと離す場合 (\(g(x)=0\))

初期速度が0の場合,解はさらに簡単になります.

$$u(x,t) = \frac{1}{2}\left[ f(x+ct) + f(x-ct) \right]$$

これは,**「最初の波形\(f(x)\)が,半分の高さを持つ2つの波に分裂し,それぞれが左右に伝播していく」**ことを意味します.

もし最初の形\(f(x)\)が三角形だったら,半分の高さの三角形が2つ,左右にサーッと広がっていく様子が,この式から見て取れるのです.これが双曲型PDEが描く「波の伝播」の具体的な姿です.

3 - Fourier

RLC回路の話を、数式をできるだけ使わずに、もっと直感的で初心者にも分かりやすいように解説しますね。

RLC回路って、身近なもので例えると何?

電気回路の話はイメージしにくいので、まずは**「ブランコを押す人」**に例えてみましょう。

  • あなた(電源): ブランコを押す人です。一定のリズムで「押して、引いて」を繰り返します。
  • ブランコ(回路): あなたが押す対象です。
  • 溜まる電気(電荷): ブランコがどれだけ高く上がったか、その「高さ」だと思ってください。

このブランコには、3つの「邪魔者」がいます。これがRLC回路の R(抵抗)L(コイル)C(コンデンサ) にあたります。

  • R(抵抗): 空気抵抗や摩擦のようなものです。ブランコの勢いを単純に弱めます。エネルギーを消費する正直な邪魔者です。
  • L(コイル): **ブランコの「重さ」や「慣性」**です。急な変化が嫌いで、動き出すのに少し時間がかかるし、一度動き出すと今度はなかなか止まりません。天邪鬼(あまのじゃく)な性質を持っています。
  • C(コンデンサ): **ブランコの「バネ」**のようなものです。押されると、その力を溜め込んで「ぐっ」と押し返そうとします。電気を一時的に溜めるタンクの役割です。

1. 「定常状態」って、どんな状態?

あなたがブランコを押し始めた瞬間を想像してください。

  • 最初の数回(過渡状態): ブランコはグラグラと不規則に揺れたり、あなたの押すタイミングとズレたりしますよね。これが「過渡状態」です。回路で言えば、スイッチを入れた直後の不安定な状態です。

  • しばらく押した後(定常状態): やがて、あなたの押すリズムとブランコの揺れるリズムが完全に合ってきて、毎回同じ高さまで、安定して大きく揺れ続けます。これが「定常状態」です。

つまり、定常状態とは、回路が電源のリズムにすっかり馴染んで、安定した電気の波がずーっと続く状態のことです。私たちが知りたいのは、この安定した状態のときに、ブランコが「どのくらいの高さまで(振幅)」「どんなタイミングで(位相)」揺れるのか、ということです。


2. 定常状態での電気の振る舞い

さて、あなたが一定のリズムで「押す、引く」を繰り返すと(正弦波の電源)、安定して揺れるブランコ(定常状態の回路)では何が起きるでしょうか。

振幅(どれだけ電気が溜まるか)

ブランコの高さは、あなたの押し方と、3人の邪魔者(R, L, C)の邪魔の仕方で決まります。 回路でも同じで、コンデンサに溜まる電気の量(電荷の振幅)は、電源のパワーと、RLCの邪魔の度合い(専門用語でインピーダンス)によって決まります。

面白いのは、コイル(L)とコンデンサ(C)の邪魔の仕方は、あなたの押すリズム(周波数)によって変わることです。

  • 速いリズムで押すと…: コイル(慣性)は「速すぎてついていけない!」と強く抵抗します。
  • ゆっくりなリズムで押すと…: コンデンサ(バネ)は「じっくり溜められる!」と、たくさん電気を溜め込んで大きく押し返そうとします。

このバランスがちょうど良い特定の速さ(共振周波数)で押すと、ブランコがものすごく大きく揺れるように、回路にも非常に大きな電気が流れます。

位相(タイミングのズレ)

ブランコを押しても、あなたが「押した」瞬間にブランコが一番高くなるわけではありませんよね?少しタイミングがズレます。

回路でも同じように、電源が「今が最大パワーだ!」というタイミングと、コンデンサの電気が満タンになるタイミングには、少し**ズレ(位相のズレ)**が生じます。このズレ方も、3人の邪魔者のバランスによって決まります。


3. なぜ「フーリエ級数」なんて難しい道具を使うの?

ここまでの話は、あなたが「押す、引く、押す、引く…」と綺麗なリズム(正弦波)でブランコを押す場合でした。

では、もしあなたの押し方が**「グッ、グッ、(休み)、グッ、グッ、(休み)…」**のような、もっと複雑なリズム(矩形波など)だったらどうなるでしょう?ブランコの揺れ方を予測するのは、とても難しそうですよね。

ここで登場するのがフーリエ級数という魔法の道具です。

フーリエ級数は「音の分解」に似ている

オーケストラの「ジャーン!」という複雑な和音を聴いたとき、耳の良い人なら「今の音は『ド』と『ミ』と『ソ』の音が混ざっているな」と分かります。

フーリエ級数は、これと全く同じことを電気の波で行います。

フーリエ級数の役割: どんなに複雑な形の波(電圧)でも、「綺麗な波(正弦波)A」+「綺麗な波B」+「綺麗な波C」… という単純な波の足し算に分解してくれるのです。

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分解できれば、あとは簡単!

RLC回路は「素直な」回路なので、**「重ね合わせの理」という便利なルールが使えます。これは、「別々に考えて、後で全部足し算すればOK」**というルールです。

つまり、複雑なリズムの電源が来ても、慌てる必要はありません。

  1. 【分解】 まず、フーリエ級数を使って、複雑なリズムをたくさんの「単純なリズム」のセットに分解します。

  2. 【個別計算】 次に、分解された一つ一つの単純なリズムに対して、回路がどう反応するか(ブランコがどう揺れるか)を計算します。これは、私たちがすでにやり方を知っている簡単な計算です。

  3. 【合体】 最後に、全部の計算結果を足し合わせます。すると、元の複雑なリズムに対する最終的な答えが手に入るのです!

結論として、フーリエ級数を使うのは、一見して手に負えない複雑な問題を、たくさんの「解き方を知っている簡単な問題」に分解して、一つずつ片付けていくための、非常に賢い作戦なのです。